当事務所の明細書作成一般注意事項

(1)総則
(a)日本語で書く。英語、略語等は必ず定義する。
(b)誰でもわかるやさしい表現に努める。
(c)アイデアの論理を整合させ、その結果としてアイデアの拡張に努める。
(d)明細書を書いている間でもその技術のプロになる。
(e)発明者といっしょに発明を作っている気分で、暖かい気持ちで明細書を作成する(大変だけど楽しいはずです)。
(f)技術事項の欠落は厳禁。

(2)特許請求の範囲
(a)装置の発明の場合には、
 「Aと、
 Bと、
……
とを具備することを特徴とするX。」
というクレーム形式で書く。ここでA、B、……は構成要件。
「……において、」あるいは「……であって」という表現は権利を狭くすることが多いので、禁止する。
(b)独立項を主にしてできれば5〜6個クレームを書くこと。
(c)記憶媒体等の多様な権利化を図ること。
(d)該というような古い表現は避けること。特許請求の範囲以外には「前記××」といった硬い表現を使用しない。
(e)発明は装置クレームを原則とする。方式の発明は書かない。

(3)発明の詳細な説明
(a)文章は最長で3行以内にするよう努める。
(b)従来技術と本発明の論理を合わせること。
(c)部品、信号等に符号(数字)を順序良く割り当てていくこと。数字はできるだけ11あるいはこれ以上から開始し、カウントアップさせること。
  (なお、1は××回路や、前記××回路51のような表現は避ける。)(1桁の数字1や0は信号状態の表現と紛らわしいため)
(d)枯れ木だと思うものにも努力して花を咲かせる。発明者の言っている内容の削除は厳禁。
(e)わからないところを素通りしない。技術者としての良心を持つことが必須条件。
(f)発明者が誤解していると思われる個所は再三検討し、それが確実であると思われたときその旨を指摘して訂正する。
(g)クレームを裏付ける技術事項を必ず発明の詳細な説明に記載する。
(h)変形例あるいは他の実施例を積極的に書く。発明者の発明以外にいいものを考えた場合には、それを変形例あるいは他の実施例として表現し、クレーム化も検討する。
(i)クレームにそれぞれ対応する効果を書く。効果はその構成要件特有のものであり、これを積極的に書く一方で、クレームに関係ない効果は「発明の効果」としては書かない(クレームと関係ない効果は本文中で適宜開示)。
(j)文中の図面の説明は、改行して「図2は……」というように行う。この文章中に符号は原則として使用しない。また、「……斜視図である。」というような「図面の簡単な説明」の個所と重複する記載は避けて、代わりに読んでやさしい表現あるいは有効な情報を付加する。

(4)図面
(a)施行規則に従って書く。
(b)電子出願に適する図面を作成する(図面の大きさ、ハッチングのピッチ等)。
(c)発明の説明の必要に応じて図面を自在に増加させる。図面を実質的に減少させることは厳禁。

(5)ソフトウェアを利用した発明の留意事項
(a)CPU(中央処理装置)や記憶媒体を必ず明示する(図面あるいは明細書本文で)。
(b)ソフトウェアで動作している主要部については、流れ図を作成する。
(c)流れ図はCPUの動作として書く。オペレータの動作説明ではない。
(d)発明の基本原理を見出して、クレーム等でこれを的確に表現する。

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